夏本番、ザックの背中が蒸れる問題に真摯に向き合ってきた筆者ですが、この度一時的にとは言え解決に至りました。
これまで、愛用者のけっこう多いミネルヴァのエアメッシュパネルを使用していたのですが、筆者の汗量だと、これがいかんせん保水してあまり具合がよくない。
ほかにいいものはないかと探していたところ、oxtos(オクトス)の「エアゾーンシステム」を見つけ使用してみたところこれが大正解。
今回はそんなエアゾーンシステムの魅力についてお伝えします。
エアゾーンシステムの特徴
素材はPVC(ポリ塩化ビニル)とポリエステル。
いやーまずね、このPVCを使っているところがニクい。
この素材は、軽い、保水しない、摩擦に強い、耐薬品・耐腐食性があるといった、かなりハイテク素材です。
といってもかなり一般的な素材で、正直身の回りにはPVCであふれています。塩ビパイプと呼ばれるものや、農業で使われるビニールハウス、果ては文具やおもちゃなど。
出典:Amazon |
強度や柔軟性もある程度自由自在なので、非常に日常でも使いやすい素材なのです。
それはさておき。
「PVCなんか使ってたらカチカチで背中痛いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実際のところは柔らかくとても使いやすいです。プニプニしてる感じ。
指で押せばつぶれるくらいの柔らかさ |
その他スペックはこちら。
【素 材】 PVC/ポリエチレン
【サイズ】 縦 / 46cm 幅(上部) / 26cm 幅(下部) / 23cm
【重 量】 182g
【付属品】 ショックコード1m(予備)※
【生産国】 韓国
取付方法
最初からショックコードがついているので、ショルダーハーネスにカンタンに装着することが可能です。
ただ、一回輪になっているところにハーネスを通したほうがスッキリするので、ショルダーハーネスを開放(伸ばしたり縮めたりするところをいったん外す)する必要があります。
筆者は頻繁にザックを洗濯したりしたいので、この方法だと毎度面倒で却下。
なので、自分であらかじめザックの背面にショックコードを張り巡らして、そこにこのエアゾーンシステムを挟む方式にしました。
挟んでいるだけで固定はしていない |
これだと一瞬で外せるのはもちろん、着用中にズレたりすることもないし、ザックを下したときに不意に外れてしまうこともなく快適に使えています。
実際に使ってみた感想
通気性
通気性に関しては文句ないです。これを付けた状態で稜線に出たりすると、背面にも風がちゃんと通って涼しく感じます。
保水性
素材が保水しないので、汗で濡れても拭けば乾きます。ただし、そのまま置いておくと汗くさい、香ばしいにおいはしてきます。
汚れても、水で洗い流せばすぐにきれいになるところもメリットの一つです。
耐久性
すでに10回ほど登山に使用していますが、壊れそうにありません。
ただ筆者はアホなのかなぜか洗濯機に裸で放り込んでしまい、一部分だけ破損。逆に言うと洗濯機に入れたとしても、一部分の破損だけで済むような耐久性です。
壊れた部分をトリミングしてきれいにした |
ちなみに、破損した部分は尖ってしまって背中にチクチク刺さるので、ハサミで切って丸くしました。
デザイン性
汗とおる君に比べてスタイリッシュです。ミネルヴァエアメッシュパネルは良く言えばシンプル、悪く言えばちょっと野暮ったい感じだったのですが、エアゾーンシステムはとくに違和感を感じない見た目ながら「機能性高そう」と感じさせるルックスです。
総評
今は山と道mini2に取り付けて使用しているのですが、すでにmini2の背面パッドにBreathable Padを入れています。このPadは背面に空気を取り込んで熱がこもりにくいようになっているのですが、オクトスエアゾーンシステムとの併用によるメリットは正直わかりにくいです。
白いほうがBreathable Pad。黒いのはザックの芯になる固いパッド |
オクトスエアゾーンシステム自体の通気性が非常に高いので、Breathable Padを付けていても、Breathable Padの威力を感じるまでもなく、こもった熱はすぐに排出されてしまいます。
なので、筆者はこのPadは使用せず、夏場はエアゾーンシステムのみで運用していく予定です。クッション性は多少下がりますが、汗びちょびちょになることに比べたらどんなことでも耐えられます笑