冬の登山やキャンプに使い捨てカイロを持っていく人はたくさんいると思いますが、筆者は数年前からこの「ハクキンカイロ」を愛用しています。
使い捨てカイロも好きな場所に貼ったり高温のものも販売されてたりしますが、ハクキンカイロは持続時間・発熱量ともに段違いです。
今回はそんなハクキンカイロの魅力についてお伝えします。
90年の歴史を持つハクキンカイロ
出典:ハクキンカイロ |
ハクキンカイロが発明されたのは1923年。大正時代です。今話題の『鬼滅の刃』の時代です。
そんな時代にこの製品が作られ、一般家庭に普及していきます。改良は加えられているものの、仕組みと原型は初期に完成しています。これはもうオーパーツと言っていいのではないでしょうか。
ちなみに使い捨てカイロの登場は1970年代です。その間、ハクキンカイロはたくさんの人を温めてきました。
熱量は使い捨てカイロの13倍。専用のフリースケースがあるのですが、これに入れないと熱くて持てません。そして、その暖かさが最長24時間続きます(ハクキンカイロスタンダードの場合)。
13倍の暖かさはダテじゃない
熱量は使い捨てカイロの13倍。専用のフリースケースがあるのですが、これに入れないと熱くて持てません。そして、その暖かさが最長24時間続きます(ハクキンカイロスタンダードの場合)。
稜線がメチャクチャ寒くても、ハクキンカイロがあれば手元は暖かく過ごすことができます。テント泊のときは寝袋の足元に放り込んでおけば一晩中足元が冷えることがありません。
逆に使い捨てカイロはゴミになってしまうので持っていきません。これ一つあれば十分です。
発熱する仕組みは「プラチナによる触媒燃焼」。
でも使い捨てカイロよりは準備が面倒
発熱する仕組みは「プラチナによる触媒燃焼」。
ジッポライターなどでも使われているベンジンが燃料となるのですが、これが気化し、プラチナ触媒と反応して発熱します。
使用前にはベンジンを本体に注入する必要があるのですが、この手間だけ、使い捨てカイロと異なっています。
こちらの動画とページで詳しく説明されています。
火口(プラチナ触媒部分)を取り外して、ベンジンを本体の中綿に入れ、火口を取り付けて火をつける。これだけです。
火をつける、と書きましたが、実際には炙る感じです。それだけで燃焼が開始されます。
使い方
こちらの動画とページで詳しく説明されています。
火口(プラチナ触媒部分)を取り外して、ベンジンを本体の中綿に入れ、火口を取り付けて火をつける。これだけです。
火をつける、と書きましたが、実際には炙る感じです。それだけで燃焼が開始されます。
スタンダードの場合、ピンク色のカップ1杯(12.5ml)で12時間分。2杯(25ml)で24時間です。これ以上入れると溢れて危険なので入れないようにご注意を。
分量をすぐ忘れるのでメモしてしまいました |
ベンジンは専用品じゃなくても使える
ハクキンカイロ専用ベンジンが販売されていますが、公式サイトで500ml入っていて1,000円弱。カイロ専用に開発されたベンジンなので品質も良いのですが、一つ難点があるとすれば街で売っているのをあまり見かけません。
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なのでネットで購入するか、うっかり切らしてしまったときはコンビニですぐに手に入るジッポーオイルも併用しています。ただジッポーオイル、高いんですよね…。133mlで500円ちょっとします。
24時間(25ml)使った場合のランニングコストで比べてみると、
こんな感じ。ジッポーオイルは倍以上かかります。でも手に入りやすさとのトレードオフだと思っています。
火口も消耗品らしい…のですが、公式では1シーズンで交換を推奨しているところ、すでに3シーズン目に突入しています。が、問題なく使えています。おそらくパフォーマンスは低下しているので、公式の推奨するとおり交換したほうがいいのかもしれません。
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他メーカーからも同じ仕組みの製品がたくさん
ジッポーからもプラチナ触媒を使用したカイロが販売されています。ハクキンカイロのOEMだとか。
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スペックも大体同程度。ジッポーオイルの使用が推奨されているので、ランニングコストはちょっと高いかもしれません。
もうとっくに売り切れてしまったのですが、『ゆるキャン△』とコラボしたカイロも発売されています。これはハクキンでもなくジッポでもなく、形状から言ってカワサキの製品かな?と思います。あくまで推測ですが。
「ゆるキャン△」ハンディカイロに「志摩リンver.」の新デザインが登場! - アキバ総研
ただ、どの製品を見ても口コミなどはハクキンカイロを推す声のほうが高いようです。やはり90年培ったノウハウは他では真似できないのかも。
レザーケースが欲しい
ハクキンカイロにはフリースのケースが付属しているのですが、これがお世辞にもかっこいいとは言えず、良く言えば渋いです。
こういったレザーケースを自作している方もいるので、いずれ自作してみようと思っています。いつになるやら…
ハクキンカイロminiのレザーケース
まとめ
使い捨てカイロは足に貼るものを使用していますが、それ以外のポケットウォーマーはこのハクキンカイロ一択です。
重さもベンジンを満タンに入れて100gくらいなのでスマホよりはるかに軽く持ち歩くのに苦になりません。
ベンジンが枯渇しない限り一生使うと思います。
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