【防犯対策】登山でのテント泊、盗難されないように徹底的に対策しよう

2019年9月11日

基礎知識

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先日、こんな日記がツイートに流れました。

テント、無くなりました。 - USOさんの日記

雷鳥沢キャンプ場でテントを張って荷物を置いて出発し登頂、下山するとテントごと、中にあった荷物も盗難に遭うという事件です。ログを見ると犯行は出発直後に行われ、施錠もご本人いわく「気休め程度だった」とのことですので、その辺りを狙われてしまった可能性も否定できません。

テントもわりと新しい軽量モデルなので、転売目的だと思います。私もまったく同じテントを使用しており、他人事とは思えません。これ以前にも他のキャンプ場やフェスなどで盗難事件は多発していて、関係者からは注意を呼びかける声が高まっています。

登山のテント場においても聖人君子ばかりが登山をしているわけではありません。自衛する必要がありますので、防犯グッズなどを利用して対策を行いましょう。


とりあえず今時点で思いつくことの列挙です。

※製品を何個か紹介していますが、「コレじゃなきゃダメ!」というものはありません。

貴重品は必ず持ち歩く


大前提として、これはテント泊やデポ時に限らず、日常でも常に同じですが貴重品は常に肌身離さず、が基本です。サコッシュやポーチなどに入れて、財布やスマホは常に身に着けておきましょう。


(ワイヤー付き)ダイヤル錠


スタンダードな対策手段としてはまずダイヤル錠。ワイヤーがついてればなお可。



ファスナーの紐(ガイライン)部分にロックしても紐を切ってしまえば意味がないので、可能であればファスナーの取っ手の部分に穴があればそこに通してロックしましょう。テント転売目的の場合、壊さなければ開錠できないようにしておけば、商品価値がなくなってしまうのでそこを逆手に取るようにしましょう。フライシートとインナーテントの両方にロックすることをオススメします。また、荷物に余裕があれば両方をワイヤーでつないでおくとより安心かもしれません。

就寝時にギアをテント外に出しておくとそれも狙われるそうなので、出来る限りテント内に入れてロックしてから寝るようにもしましょう。ちなみに、就寝時にこっそりテントを開けて中のもの盗まれたという話もあります。またザックをデポするときにもこれは有効です。ザックのファスナー部分にロックをしておけば、「このザックはロックしてあるよ」と一定の抑止効果を出すこともできます。木などにワイヤーをくくりつけてロックしてもいいかもしれません。

他には、自転車やバイク用の盗難防止用にアラームがついたものもあります。



これらは衝撃を感知するとアラームが鳴ります。おそらく不審者に対する効果は抜群だと思いますが、早朝に鳴ると、周りの人を爆音で起こしてしまい、さらに「デポする」という運用上、遠隔でアラームを止められないという部分でオススメしきれないのが悩みどころです。また衝撃で鳴ってしまうとなるとテント場の場合、風で誤作動を起こす可能性がありそうです。風でペグが抜けるくらいのときがあるので。

ここまで書いていて、こんなことしなきゃいけないのか…と本当に悲しくなります。

スマートタグ


荷物の中にGPS追跡できるスマートタグを仕込んでおくのも手。タグを捨てられてしまうと意味が無いので、目立たないところに入れておくようにしましょう。スマートタグにもいろいろ種類がありますが、メインの機能は「スマホとタグを連携させておいて、離れたときにアラートを鳴らす 」ことを主眼においています。

多くのスマートタグが持っているGPS機能も、「スマホとタグの接続が切れた場所を地図上で示す」というものでした。これだとデポする荷物に仕込んでおくにはあんまり意味がないですよね。

そこでいくつか探した結果役に立ちそうなのが「MAMORIO」という製品。クラウドトラッキングという機能がついていて、これをオンにしておくと他のMAMORIOユーザーが自分のタグに近づいたときに位置情報をアプリ上で表示させることができます。

出典:Amazon


これは盗難後に、自分のアイテムがどこにあるか?を探すためなのでどこまで効果があるかはわかりませんが…。


アイテム保険


これも「盗難後」になってしまいますが、盗難に備えた保険があります。レスキュー保険と合体している場合がありますので、万が一に備えて入っておくと安心です。いずれにせよ盗難後はすみやかに警察に届けましょう。そうしないと保険も下りません。

"1日だけ"でも入れるYAMAP登山保険(山岳保険) | YAMAP / ヤマップ

YAMAPの場合、年間10万円までのアイテム盗難補償がついてます。他にも掛け金こそ違いますが、保険会社によっては全額保証のものもあったりするようです。

テントにデカデカと名前を書いておく


Twitterで一番効果あるよ、と言われていたのがコレ。

ロードバイクの盗難防止策にも同じことが書かれていたのですが、「盗難意欲を削ぐこと」がキモだそうで。考えてみればその通りで、理にかなってます。要は転売価値を無くせばいいので、一番目立つところに自分の名前を書いたりしてしまえばもう盗まれません。ダサいのはアレですが、背に腹は代えられません。自分の名前が嫌なら、「○○山岳会」「○○サークル」など架空の名前でもいいかもしれません。

他にもアナログでできる手段としては、「周りの人と挨拶をしておく」。不審者は炙り出せるように、顔だけでも合わせておきましょう(私は話すのはかなり苦手なんですが、挨拶だけはします)

理想のガジェット


  • 軽い→山行に限って。キャンプなどでは重くても問題ないかも
  • でも壊れない→すぐ壊れたら意味ないから
  • アラームが鳴り、それを遠隔で知ることができ、任意で止められる→周りになるべく迷惑をかけない
  • 盗られたらトラッキングできる→警察はそれを元に動いてくれるか?

…考えれば考えるほど、今度はそのガジェットが高価になりそうな気がしてきました。

まとめ


思いつく限りのことを書きましたが、お察しの通り根本の解決策にはなっていないのが現状です。また他の人がいい案を思いついたり、IoTで解決してくれそうなことがあれば拡散させていただきます。

ヘトヘトに疲れてテント場に戻ってきて、テントや寝袋、その他荷物が無いとなると、生死に関わります。今回だけでなく、相次ぐ盗難に一般の登山者はかなり怒りを覚えています。一部の不届者のために楽しい思い出が最低の思い出になってしまうので。こういったことに気を配らなければならないこと自体、非常に残念で仕方ありませんが、しっかり対策を行なって、できる限りの自衛手段をとり、こういう輩が一掃されることを願っています。

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