登山やハイキングの際、気をつけなければいけないのが「道迷い」、遭難です。
2018年度の遭難者は3129人。この数は統計以来、最大です。紙の地図とコンパスを持って登山をしている方も多数いるとは思いますが、それすら持たずに登山をしている人も多いのではないでしょうか。
せめて、無料で気軽に使えるGPS付き地図アプリを持っていれば、この数字も変わるかもしれません。
登山用の地図GPSアプリはいろいろある
まず地図アプリに関しての基礎知識。YAMA HACKさんの記事の転載ですが、
GPSの精度が不十分では?
NO。数年前と比べて現在のGPS精度は非常に高精度になっており、ほとんど誤差なく正確に探知することができます。
圏外だったらGPSは使えないのでは?
NO。圏外でも使用することができます!GPS地図アプリは事前に地図のデータをダウンロードするため、圏外でも地図上に現在地を表示させることができるのです。
電池の消耗が激しいのでは?
NO。山中で電池消耗が激しいのは圏外エリアで電波を探しているから。「機内モード」に設定すればGPS以外の通信を遮断するため、電池の消耗は大幅に削減することができます(機種・使用年数にもよりますが1時間使っても3〜7%程度)。
お金がかかるのでは?
ほぼNO。ほとんどのアプリが無料、またはワンコイン以下で提供されています。
GPSアプリに頼りすぎて地図が読めなくなるのでは?
NO。紙地図とコンパスだけで読図をするのは訓練がいりますが、地図アプリは紙地図とコンパスで現在地を把握する手間を省き、GPSで現在地を正確に測位しているからこそ、周りの地形と地図を見比べて地図読みの練習になります。
アプリは難しくて使いづらいのでは?
NO。ほとんどのアプリでわかりやすい説明書が用意されています。少なくとも現在地の把握はどのアプリでも非常に簡単です。
と、ほとんど心配ありません。
比較されているのはこちらの4つ。
●YAMAP<公式サイト>
●山と高原地図(通常版)/山と高原地図ホーダイ<公式サイト>
●ジオグラフィカ<公式サイト>
●ヤマレコMAP<公式サイト>
比較内容については、YAMA HACKさんの記事を参照ください。
4つの地図アプリを徹底比較!登山用GPSのQ&A|YAMA HACK
私が「YAMAP」をオススメする理由
ここからが本題です。シンプルな操作感
YAMAPのオススメポイントはいくつかあるのですが、まずは比較的シンプルでわかりやすいこと。
やることはシンプルです。
- 地図を探す
- ダウンロードする
- 登る時に「スタート」をタップ
- 下山したら終了
- 終了したら、編集
登山中にスマホで写真を撮ると同期されて撮った場所もルート上に表示されます。
こんな感じで。
他のアプリもやること自体はそう変わりはないのですが、操作がわかりやすいのはYAMAPです。
プロトレックスマートとの連携
2番目に持ってきちゃいましたが、本当はYAMAPを使い始めた一番の理由はこれなんです。プロトレックスマートを買ったから。
腕に地図革命! CASIO「PRO TREK Smart(プロトレックスマート) WSD-F30」
スマホでYAMAPを使うのとはちょっと使い勝手が違いますが、それでもやっぱり便利。
スマホの電池消耗も抑えられるので。
みまもり機能の実装
最近のアップデートで一番大きいのはコレです。
出典:YAMAP |
みまもり機能とは、登山中の位置情報を YAMAP のサーバーに定期的に送信することで、帰りを待つ家族や友人など大切な人たちに位置情報を共有する機能です。
加えて、電波の届かない山のなかでも YAMAP ユーザー同士ですれ違ったとき(こんにちは通信を行ったとき)に位置情報を交換することで、どちらか一方がオンライン(携帯電話の電波が入る状況)になったときにすれ違った相手の位置情報を YAMAP のサーバーに送信することができます。これにより、電波の届きづらい山の中の位置情報も家族に共有することが可能になり、山岳遭難時の救出可能性が高まることが期待されます。
すごく簡単に言うと、コレをONにしておくと、電波があろうがなかろうが、自分のいる位置が家族や友人などにメールで送られる機能です。
YAMAPのユーザーの相互情報を利用してるんですね。画期的です。
ただ、プロトレックスマートでYAMAPを利用しているとこれは使えないとのこと。残念…。
まだまだ進化する地図アプリ
YAMAPに限らず、他の地図アプリもどんどん進化しています。
YAMAPはこれからデザイン改修や安全管理のための機能がもっと充実してくると思います。基本無料で使えるのに使わないのはもったいないですし、例え熟練者と登るとしてもはぐれたりすることもあるので、万が一のために何らかのGPSアプリを入れておくことを強くオススメします。
あくまで紙の地図との相互補完として
前提として、スマホアプリは電池が切れたりスマホが壊れたらおしまいです。これは逆に、紙の地図を失くしたりするリスクも同じことです。
完全な安全対策はありません。きちんと登山届を出し、出来得る限りの対策を練ってから登山を楽しみましょう。モバイルバッテリーも忘れずに!
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