日帰りでの山行の際でも、ツェルトは必ず持っていきます。どんな低山でも。
実際に、何度か命の危険というほどではないですが、これのおかげで助けられました。
今回はJuza Field Gear(ジュウザフィールドギアー)のEm-ShelterⅠ(エムシェルター1)のレビューです。
ツェルトとは?
ツェルトとは、もともと急な雨や風を避けたり、休憩を余儀なくされる状況で使用するために作られた緊急用アイテム。
カテゴリとしてはエマージェンシーブランケットなどと同じカテゴリに属します。
ただ最近は、UL(ウルトラライト)志向の高まりに伴い、ツェルト泊と言ってテント自体を持たず、ツェルトを主体をして野営を行う方もいるようです。また、メーカー側もそのニーズに答えるべく、テントとツェルトのメリットを両方備えた製品化を進めているところもあるようです。
エムシェルターを購入した理由
登山を始めるにあたって、テントの前にツェルトの導入を考えていた私は、いろいろなメーカーが出しているツェルトを比較検討していました。
例えば代表的なものはこちら。
ファイントラックのピコシェルター。
リンク
上から被ったり、左右にトレッキングポールを立てて、ロープで固定して、仮テント型にすることもできます。でも、緊急時に、これは正直かなり面倒くさい。
多分、緊急時だと、私のスキルでは「被る」以外のことは出来ない。
そう考えていろいろネットで検索していたところ、Juza Field GearのWebサイトのこの言葉が刺さりました。
「命を守る道具だけは、とことん簡単でなければならない・・・」
簡単に納得して、すぐに購入を決めました。
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エムシェルターのスペック
出典:Juza Field Gear |
以下、公式からの引用です。
■人数:1人用(最大2人)
■換気口:2ヶ所
■サイズ:120 x 60 x 90(H) cm
■収納サイズ:8 x 8 x 12 cm(さらに圧縮可能)
■重量:170g(乾燥時)
■色:オレンジ
■定価:14,580円
■特長
ボックス型のため、かぶった際に顔付近の空間に余裕ができ、窮屈感が軽減しました。
2人以上で使用する際、向かい合わせに座ることでテンションが掛かり、 長時間でも比較的楽に座ることが可能です。
ベンチレーションを顔の横に配置することで息苦しさを軽減しました。
ドローコード(絞り紐)で調節可能です。
開口部に4ヶ所ループを設けました。
風で飛ばされないように固定したり、中にトレッキングポールを立てたりする時に活用できます。
スタッフバッグは余裕を持って作られています。
使用後は適当に丸めて押し込むだけでOK。冬山用の手袋をしていても大丈夫です。
■素材
20Dナイロン・リップストップ(国産・特注)PUコーティング防水透湿(1700mm・7500g/m2/24h)
非常用シェルターとしては高い耐水圧と、中程度の透湿性があります。
※シェルターとしては高い耐水圧がありますが、撥水スプレー(フッ素系)処理をするとさらに防水性がアップします。
※縫い目にシームテープ等の加工は施していません。必要に応じて市販の目止め剤(ウレタン系)、もしくはシームテープをご利用ください。
※汚れた時は真水で洗い流して、日陰で十分に乾燥させてください。
※仕様は予告なく変更される場合があります。
使い方
いたってシンプル。被るだけです。
出典:Juza Field Gear |
自分と反対側にテンションをかけると、ボックス型になります。ソロのときはザックなんかを置くと、テンションがかかります。
テンションをかけた内部の図写真。なんかゴチャゴチャしててすみません。煮炊きできるスペースくらいは出来ますが、当然ながら火気厳禁、自己責任です。
お尻がちょっと冷たいので、エマージェンシーシートやクッションシートがあればちょうどいいかもしれません。
結構テンション強めにかけても強度は問題なさそうな感じです。
何より、めちゃくちゃ暖かい。
ちなみに上の写真は、暴風雨中の富士山頂です。山小屋が閉まっていると木陰もなくビバークできるところが意外に少ない富士山では、こういった装備が大活躍します。
このまま日の出まで過ごし、本当に助かりました。
まとめ
ツェルトは命に関わる大事な装備です。
出して被るだけ、というシンプルな機能ですが、その分素材、縫製など、考え抜かれて作られています。
おそらく登山やアウトドアに興味無い方からしてみれば、「布に14,000円!?」と思われるのかもしれませんが、それだけの技術が詰まっています。
まぁ逆も然りで、ブランド品なんか見ると「そのTシャツが2万!?」っていうことも多々あるんですが、、
缶ジュース一つ分のお守りですが、今後も忘れずに持っていきたいと思います。